あいスポ|スポーツ体験ブログ

  • 【第1回:モータースポーツトーク 】 ゲスト:勝田範彦さん

  • 2014/08/01
  • 全国9カ所を転戦する全日本ラリー選手権の最終戦が、ここ愛知県で開催されるのを皆さんご存知でしょうか?


    それが、平成26年10月31日(金)から11月2日(日)まで開催される「新城ラリー2014」! そのファイナルまでの間に、様々な方からモータースポーツという切り口で語っていただくインタビューをお届けします。ぜひご期待ください!


    第1回のゲストはラリードライバー勝田範彦選手。全日本参戦後は数々のレースでチャンピオンを取得。昨年の2013年の第7戦ラリー北海道では奇跡的な逆転優勝を果たし、最終戦新城ラリーで4年連続6度目のJN4クラスチャンピオンを獲得!現在もまさに今期シーズン参戦真っ最中。そんな勝田選手にさまざまなお話をうかがいました。

    【 勝田範彦さんプロフィール 】
    ■名前/勝田範彦さん(カツタノリヒコ)
    ■生年月日/1968.11.17 現在46歳
    ■出身/愛知県豊田市出身
    ■職業/株式会社ラック、ラリードライバー
    ■経歴
    1991年:ラリーデビュー
    1993年:中部地区シリーズチャンピオン獲得
    1993年:全日本ラリーデビュー
    (近年における全日本ラリー選手権シリーズ 成績)
    2007~2008年シリーズチャンピオン
    2009年 シリーズ2位
    2010~2013年シリーズチャンピオン


    ■それではまず、勝田さんがモータースポーツを始めたきっかけを教えてください


    いやーもう、うちの家系を見ればという感じなんですが、僕が小学校くらいですよね。親父(※元WRCドライバーの勝田照夫さん)がラリーをやっていて小学校でも自慢だったんですよ。「俺の父ちゃん日本一だぜ」みたいなかんじですね。で、そういうところも小さい時から思ってて、やっぱりみんなに自慢したいとかね。。


    親父の周りにいる人たちがモータースポーツをやっててクラブもありましたし、そのクラブのみなさんにもかわいがってもらってまして、自分の自転車だったりとか色々、改造の仕方とか教えてくれたりしたんですよ。


    小学校のときは僕の周りの友達とみんなで駐車場に自転車のジャンプ台とか作ってたんですよ。けっこう道を通る人たちが見ていくぐらいジャンプ台もどんどん大きくなっていったりしたんですよ。けっこう怪我もしましたね(笑)


    幸い骨を折ることはなかったんですけど、そんな遊びばかりしていましたね。だから「走る」とか「自転車で遊ぶ」とか、「ものをつかって遊ぶ」とかそういうことは小学生からやってたんです。そこ頃から走りに連れて行ってもらったり隣にのせてもらったりしてね、小学校の時ですよ。夜中に(笑)


    ラリーの練習いくっていうと「俺もいく!!!」でついて行って、夜中帰ってきて朝は遅刻しそうになったり(笑)色々ありましたね。


    ■それではかなり小さい時からモータースポーツでやってきたいなっていう感じでいたということですか??


    いや「やっていきたい」じゃないですね「楽しいな」ですね!横に乗るのも楽しいし、色々な人の横に乗ると自分なりにわかるんですね。「あっこの人ちょっと遅い」みたいな(笑)そういう横に乗るのが楽しかった。おそらくジェットコースター感覚だったと思うんです。でもそういうところでなにかやりたいとは思ってなくてただ楽しいと思ってました。中学生の時もそうでしたね。高校に入るとみんながバイクバイクでしたね。工業高校だったんで授業中、車の雑誌も読んでたりして。皆、車かバイクの雑誌が教科書って感じだったんですよ(笑)


    それで16歳のナット時にバイクに乗りたいって思って、バイクの免許を内緒で取ったんです。親父は免許取るのは絶対ダメって言ったんです。だからバイトして黙って免許を取ってしまいました。


    それで、いざバイクを買うとなるとさすがに言わないとといけなくなるんですよ。だからお袋に言って金貸してくれって言って、親父にもそれがバレて怒られるかと思ったんですが怒られなかったんです。


    諦めたのか、しょうがねーなーと思ったのか…それでバイク見に行きたいんだって言ったらいきなり親父がでてきて「じゃあ俺が連れてってやる」って言い出したんですよ(笑)で一緒に見に行ってバイクを高校生のとき買ったんです。さすがにキャッシュじゃ買えないんで、親ローンで月々いくらずつ返してくってことにして、だから高校生の時は部活とかそんなんじゃなかったんですよ。


    なんか社会見学みたいな感じでバイトに明け暮れてて、昼間学校のあるときは学校終わって夕方から工場ライン仕事、休日にラーメン屋、夏休みなんかは昼間は引っ越しのバイト。それで冬もそんな感じ。めちゃめちゃ稼ぎましたよ(笑)それでたまにバイトを休んで友達とバイクでツーリングに行って楽しんだりしてましたね。乗り物に乗ると早く走りたくなるんですよ。何でですかね~~


    それでバイクも改造したり、峠も行くようになって、矢作ダムとか、東山公園とか時間があるときは必ず行っていました。そんな高校時代でしたね。


    ■それで4輪にはいつ移行していくんですか?


    いやそれが僕は二十歳過ぎてからですよ。ずーっとバイクが好きで、でもバイクでなにかをやろうとは思ってなかったんですよ。それで就職してからもずっとバイクで会社に通ってたんですよ。なんでそんなにバイク好きだったかなぁて感じなんですけど(笑)その頃、AE86が生産終了になるってときで、それでお袋だったと思うんだけど「買っとけ」と言われて買いました。バイクの通勤で雨の日はずぶ濡れになってたりして困ってたしね。そんなわけで最後の86を買ったんですけど、いきなりスプリングをカットしてシャコタンにして(笑)


    ホイールもあの当時ジムカーナーがけっこう流行っててうちもジムカーの選手がけっこういっぱいいたんですよ。


    ホイールを借りたんですが、そのホイールもついてるタイヤがスリックなんですよ。雨の日の通勤で事故ってハイドロで、大破ですよ!!それで保険でホントに最後の86を買ったんですよ。それが本格的に4輪に移ったときですかね。


    ■それから4輪のほうが好きになっていったんですか?


    4輪を乗るようになってからしばらくしてバイクを売ったんですよ。通勤の途中がこれがまたいいワインディングなんですよ。通勤で峠を攻めたりしていました。でもダートを走ろうと思わなかった。86を買ってそんな大事な車でもったいなくてダートを走れなかったんです。その頃、ラリーは四駆時代ですよね。それでギャランVR4の横に乗せてもらって、ダートでなんでこんなにスピードがでるの!って思いました。それで運転してみたいなって思ったんです。


    でも86は本当に大好きだったけど、ダートを速く走れる四駆が欲しいなと思って、そしたらいい車があったんです。三菱のミラージュサイボーグで、86から比べると背が高くて、倒れそうな車。それがダートをはじめたきっかけかな。それからは2年くらいダートを思いっきり走りました。でもよくぶつけたりして板金屋いったりで、乗っている時間より板金屋に入っている時間のほうが多かったですよ(笑)やっぱり元々親父がやってたのと、周りの人間が車好きしかいなかったから自然と入ったんですかね。


    峠も走ったんですけど、峠だけ早く走っても自己満足だなぁと思って、競技で早いと日本一と言えるじゃないですか。だからやろうかなぁと思いましたね。


    ■以前走っていた楽しみと今の走る楽しみはちがいますか?


    やっぱり違いますね。そこにはプレッシャーとかもあるし、色々なしがらみもあるし、最初の時は、自由に楽しめてたんですよ。いまは抑えられてる部分もあるしね、ただその中でも楽しいから続けられてるんですけどね。全日本となるとやはりスポンサーとかもいるし、勝たないといけないっていうのもあるんでね。でもとにかく勝ちたいですよ。プレッシャーも全日本に出て結果が出るようになってからはワクワクする!昔は長いラリーとか不安があったんですが、今は長いラリーを走りたい!!って感じなんです。


    ■じゃあやはりレース中は楽しいんですか?


    じゃなきゃ続けていないですよ!ホント楽しい!


    ■外から見ると怖いんじゃないのかーって思うのですが。。。


    怖いですよ!でもその怖さが楽しいんじゃないかな!コ・ドライバーに言われてブラインドコーナーにそのスピードで入ってくでしょう?
    怖いんですよね。でもそれがバチッと合ってるととてもいいんですよね!タイムも出るし。そこが楽しい!!合っていないと、やはりタイムが出てないなーってなるんですよ。楽しい!ってなるとタイムもいいし、調子悪いな。。ってときはあんまりだったりね。


    ■勝田さんが考えるモータースポーツの楽しみを教えてください


    僕が車を始めた時はもっと上手くなりたいだとかそれがステータスだったし、それで日本一になりたいっていうのが夢だったし、そうゆうところから入ってきてるんだけども、やはりそうゆうことじゃないですかね。うまくなりたいってのが、どんな小さな競技でもいいと思うんですよ。1位とるってのは難しいんですよ。


    そんな一位をとったり目指したりするのが魅力だと思いますね。一位をとるためには、運転もうまくならないといけないし、いい車をつくらなきゃいけなかったり、仲間をつくらないといけない。ラリーでいえばチームもそうです、メカニックもそう、コ・ドライバーも重要、みんなが合わさって総合力になってってのがあるから、ラリーはそうゆう意味では一人じゃないっていうことですね。モータースポーツはドライバーが占める割合が多いと思うけど、ラリーはメカニックが主役になれる部分もあるし、ドライバーも主役に慣れるし、コ・ドライバーも主役になれるし、みんなが主役になれる競技じゃないでしょうか。見どころがいっぱいですね。


    ■見る側の魅力もそのへんってことですね?


    そうですねでも、魅力は本当にたくさんあるんですよ。ラリーのSSも見れますし、サービスの様子だったり、沿道でもラリー車が通るのが見れますしね。あとラリーは田舎が多いから自然が多いです。温泉も必ず近くにありますね!!僕も各地でのレッキのとき必ず「観光で一回来てみたい!」って思うんですよ。「ここのコーナーは左6.。。おおーここはいい景色だなー」てね(笑)そうゆうところがいっぱいですよ!ギャラリーの人もリエゾンで手をふってくれたりね、自分で地図見ていったりだとかそうゆうのってけっこう楽しいと思いますね。色々な楽しみ方があります。

    ■それではモータースポーツでの今後の夢などありますか?


    もっと沢山の人に車の楽しさを伝えていきたいです。楽しければ運転も上手くなろうとしますし、運転が上手くなれば自然と事故も減ります。


    ■新城ラリーの楽しみ方を教えてください


    ラリーは楽しみ方がたくさんありますよ。たとえばSSで見るのもだし、リエゾンで見るのもだし、サービスの様子も見れますし普通では見れない車なんですよね、それを近くで見ることが出来ます。あと新城ラリーはその他にもイベントだったり、グルメだったりがたっくさんあるんですよ!


    海外ではこれが普通なんですね。それがベースになってるんでね。早く日本でもこういうラリーが全国各地で開催にならないかなーと思ってるんですよ。やはり新城ラリーがベースになるんじゃないかなと思います。ほんとラリーって難しくて、地域と共同でやらないと絶対できないんですよ。コミュニケーションをとってやれているとすごくいいラリーができるんです。だから新城は見どころがいっぱいです。ぜひたくさんの方にラリーを楽しんでほしいですね!!


    ■ありがとうございました!

    ※勝田さんには引き続き、今季の全日本ラリーについても語っていただきました。
    次回のインタビューもお楽しみください!

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